薬剤師になりたい人のための仕事/資格/求人に関する知識【ホワッツファーマシスト】
国家試験,薬剤師

薬剤師になるための国家試験

医師や看護士と同様に人間の命に関わる仕事を行う薬剤師は、国家資格として認定されております。
薬剤師国家試験に合格し、厚生労働省・薬剤師登録名簿に登録することにより、晴れて薬剤師の免許を習得することができるのです。

薬剤師国家試験の概要

資格を習得する為の国家試験は、薬剤師法により毎年少なくとも1回は行うようにと規定されております。「少なくとも」とあるように、1987年までは1年に2回試験が開催されていたそうです。1988年以降は毎年1回の試験が行われております。

試験日と試験が行われる場所

試験日は毎年3月の上旬に2日間に渡って行われます。

試験は北海道、宮城、東京、石川、愛知、大阪、広島、徳島、福岡にて行われ、試験会場は受験票に記載されて知らされます。東京は2箇所用意されることが通例となっております。

受験手数料

受験費用として、6,800円がかかります。

ちなみに医師の受験手数料は2部合わせて7万円。歯科医師では18,900円。作業療法士や理学療法士が10,100円。看護士は5,400円となっております。

合格発表日

年度により違いますが、3月末か4月上旬には合格者の発表が行われております。試験開催地や厚生労働省のホームページ上で、開催地毎に受験番号で結果を確認することもできます。

気になる合格率

合格率は各大学により0%から90%台と開きはありますが、平均すると70%から80%の合格率となります。

しかし2010年に実施された第95回薬剤師国家試験は、合格率が56.35%という結果となりました。

2004年に法律が改正され、2006年以降の入学者は受験資格が6年制薬学部卒業となってから4年後ということで、受験者数はもちろんのこと、新卒受験者数が少なかったことから合格率が低迷したと考えられており、今後の合格率が注目されております。

過去5年間の薬剤師国家試験合格率推移
試験実施年度 受験者数 合格者数 合格率 合格者女子割合
第95回平成22年度(2010年) 6,720 3,787 56.35 52.87
第94回平成21年度(2009年) 15,189 11,300 74.4 57.26
第93回平成20年度(2008年) 13,773 10,487 76.14 57.71
第92回平成19年度(2007年) 12,112 9,154 75.58 59.13
第91回平成18年度(2007年) 11,046 8,202 74.25 62.17

女性の割合の高い薬剤師

合格者データからも女性が多いことが分かりますが、薬学部の女子生徒の割合も高いそうです。

薬学部の乱立、登録販売者制度の制定などにより、薬剤師が増加し業界的に飽和状態になることが懸念されております。

現在では産休、育児休暇などの制度により結婚・出産後でも仕事を継続しやすい環境が整っておりますので、あながち予想は間違っていないのかもしれません。

しかし薬剤師の業界は特に育児休暇(育児休業)が取りやすいとも言われておりますので、働く女性にとっては魅力的な資格であることは間違いありません。

過去5年間の薬剤師国家試験 男女別合格者統計
試験実施年度 女子データ 男子データ
受験者数 合格者数 合格率 合格者数 受験者数 合格率
第95回 3,195 2,002 62.66 3,525 1,785 50.64
第94回 8,315 6,470 77.81 6,874 4,830 70.26
第93回 7,632 6,052 79.3 6,141 4,435 72.22
第92回 6,812 5,413 79.46 5,300 3,741 70.58
第91回 6,399 5,099 79.54 4,647 3,112 66.97

6年制新設薬学部が増えて

薬剤師に対して、さらなる専門的な知識と、実際に仕事に繋がる実務実習期間の充実のために、国家試験の受験資格を6年間の教育が必要と定められました。

法改正に伴い2004年から多くの市立大学にて薬学部が新設され始めました。2004年から現在までに30に近い大学にて薬学部が新設されております。

2010年度に2004年新設6年制薬学部新卒者が薬剤師試験に望みましたが、合格率は思うようには上がらなかったようです。

新卒者と「その他」の合格率の割合は、例年新卒者が高かったのですが、今年は新卒者が低く、「その他」の合格者が例年に比べ高いという結果になりました。

既卒の人でも次年度の試験に向け、予備校に通い勉強を続ける人がおり、決して合格率は低くはありません。

試験実施年度 合格者総数 新卒者 その他
受験者 合格者 合格率 受験者 合格者 合格率
第95回 6,720 1,318 523 39.68 5,402 3,264 60.42
第94回 15,189 10,733 9,105 84.83 4,456 2,195 49.26
第93回 13,773 10,025 8,652 86.3 3,748 1,835 48.96
第92回 12,112 8,791 7,525 85.6 3,321 1,629 49.05
第91回 11,046 8,455 7,200 85.16 2,591 1,002 38.67

平成24年(2012年)からの試験内容

4年制から6年制と受験資格に大きな変更が行われましたが、試験内容自体も平成24年から変更されるようです。

新しい出題科目

出題科目として基礎薬学、医療薬学、衛生薬学、薬事関係法規及び薬事関係制度と4科目が規定されておりましたが、今後は基礎的な知識を必須問題とし、総合的な知識を問うための一般問題に分けられるそうです。

これに伴って科目が、物理・化学・生物、衛生、管理、薬剤、病態・薬物治療、法規・制度・倫理、実務と分けられます。

過去問からも内容によっては出題されるそうですが、何年かのうちにまったく違った内容の問題となるのかもしれません。

新しい合格基準

必須問題が新たに作られたことにより、以前の合格基準に加えて必須問題の配点率が合格基準に加えられます。以下の条件を全て満たさなければ合格とみなされません。

  • 1. 問題の難易度によりある程度の補正が加わりますが、全配点の65%以上を基本合格点数とする。
  • 2. 各科目において、一般問題の正答が配点の35%以上。
  • 3. 必須問題の正答が、前問題の70%以上、科目毎に配当の50%以上。

出題基準が見直される期間

医学の進歩、薬剤師の業務の変化と共に、試験の内容は5年程度で見直しが行われてきましたが、急速な変化に対応するべく今後は4年を目処に見直しが図られるようになるそうです。

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